地下に伸びた階段を下りる。ほのかにランプが灯ったカウンターで、なにやらぶつぶつ言いながら昔から出来ないペン回しをしているAKIHIDEがいた。近付くあなたに気付きまたペンを落した。「実は曲の詩がまだ出来てないんだよね。そういえば小学校の頃にウーロン茶を覚え、二十歳の頃にはロッカーはウイスキーロックだと思った僕は、大人に早くなりたかった子どもだったな」。熱く語るが赤ら顔。酔っているらしい。とりあえずスタジオに連れ帰ることにした。手を引かれて歩くAKIHIDEはまるで迷子の子どものようだった。
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